初回先制を許すも、山本が完全に立て直す
10月14日(日本時間15日)、ミルウォーキーのアメリカンファミリーフィールドで行われたナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS=7回戦制)第2戦。
ドジャースはエース・山本由伸の完璧な投球で、ブルワーズを5−1で下し、シリーズを2勝0敗とした。
初回、山本は初球のフォーシームをジャクソン・チューリオに完璧にとらえられ、先頭打者弾を浴びる。わずか1球での失点という悪いスタートだったが、そこから見事に立て直した。
以降は冷静にゾーンを支配し、変化球で緩急をつけながらテンポ良くアウトを重ねる。
2回は先頭をエラーで出したが、後続を断って無失点。3回、4回も走者を許しながらも要所を締めた。
テオスカーの一発で同点、パヘスのタイムリーで逆転!
山本の踏ん張りに応えたのが、ドジャース打線だった。
2回表、テオスカー・ヘルナンデスが高めの速球をとらえてライトスタンドへ同点ソロ本塁打。
続く攻撃では、アンディ・パヘスが右中間へタイムリー二塁打を放ち、ドジャースが2−1と逆転に成功した。
この時点でブルワーズの先発、フレディ・ペラルタはわずか3イニングで70球を超える苦しい展開。
ドジャースは中盤以降、完全に試合の流れを掌握する。
六回マンシーの一発、七回大谷にもタイムリー!
六回、ドジャースはベテランのマックス・マンシーがペラルタの失投を逃さず、センターへのソロ本塁打。
リードを3−1と広げた。
この本塁打でマンシーはポストシーズン通算14本塁打となり、ドジャース球団史上最多記録を更新した。
さらに七回には、ここまで不振が続いていた大谷翔平が20打席ぶりのヒットとなるセンター前タイムリーを放ち、4−1。
八回にはトミー・エドマンのタイムリーで5点目を追加し、勝負を決定づけた。
山本、メジャー初の完投勝利 —3安打1失点111球
山本は九回も続投。ブルワーズ打線の中軸、イェリッチ—コントレラス—ボーンを三者凡退に抑え、見事に試合を締めた。
最終成績は、9回111球・3安打・1失点・7奪三振・1四球。
内野ゴロ15個を打たせ取る投球で、MLB移籍後初の完投勝利を飾った。
「初球のホームランはいい勉強になった。そこからは自分のピッチングができた」
― 山本由伸(試合後インタビューより)
ドジャースのロバーツ監督も「最高の投球だった。あの失点の後、彼がどう立て直すかを見ていたが、完璧だった」と称賛を惜しまなかった。
ローテーション再編と第3戦以降の見通し
ロバーツ監督は試合後、今後の先発ローテーションを明言した。
- 第3戦:タイラー・グラスナウ
- 第4戦:大谷翔平
- 第5戦:ブレイク・スネル(中4日)
さらに、第7戦までもつれた場合には、大谷のリリーフ登板の可能性も示唆された。
「第7戦でブルペンから大谷を投入する可能性もある」と監督はコメント。
2023年WBC決勝で侍ジャパンの抑えを務めた大谷が、再び決戦のマウンドに立つ場面が見られるかもしれない。
試合のまとめと今後の展望
- ドジャースが2勝0敗とリード。
- 山本が3安打完投勝利で文句なしのMVP級の活躍。
- 大谷がタイムリーで復調の兆し。
- ブルワーズは初回の先頭打者弾のみで沈黙。
この勝利でドジャースは、アウェイ2連勝で本拠地ロサンゼルスに凱旋する。
ブルワーズにとっては後がない状況だが、ここからの粘りが見どころとなる。
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